SAKURA 櫻護謨株式会社 お問い合わせ
SAKURA Rubber Company Limited.
救助用資機材

ロープ

消防救助活動用ロープについて

現在消防活動で使用されているナイロンロープの種類は3つ打ちロープ、ダイナミックロープ、スタティックロープの3つに大別されます。

3つ打ちロープ(レンジャーロープ)

現在、日本の消防で最も広く使用されているロープです。

3本の子縄をより合わせて1本のロープが構成されています。ロープそれ自体がロープ強度を支持する部分であり、それが表面(外部)に露出しています。よって摩耗による損傷がそのままロープの強度に影響します。また、紫外線等の影響も受け、強度を支持する部分の劣化も起きやすい構造です。

構造上の特性(ロープによりが入っている)により、伸び率は破断時で約45%と大きく、キンクが起きやすいものです。伸び率が大きいため、落下衝撃を吸収するような状況における使用に適しています。

ダイナミックロープ(俗にザイルと呼ばれることが多い)

主に登山で使用されているロープです。
よりの入った芯ロープが薄い筒状のジャケットで被われている構造です。

一般にジャケットが薄いため、摩耗による損傷の影響を受けやすく、また、砂利、ごみ等がロープ内部に侵入し、芯ロープに影響を与え強度の低下がおきやすいものです。よりがたくさん入っているため、キンクが起きやすい構造です。
また、同じ構造上の特性により伸び率が破断時で約40〜60%あります。登山では滑落等の際に衝撃を吸収する必要があるため使用されています。

因みにザイルとはドイツ語でロープのことです。

スタティックロープ

欧米の消防活動で広く使用されているロープです。
見た目はダイナミックロープに似ています。

よりをほとんどかけずストレートに近い芯ロープが厚いジャケットで被われています。厚いジャケットがロープ強度の80%以上を占める芯ロープを保護します。ジャケットが厚い分、摩耗による損傷の影響を受けにくく、砂利やごみなどがロープ内部に侵入しにくくできています。
伸び率は前記の2種類のロープと違い、破断時で約20%と小さいです。伸び率が小さいので、ロープに始めから荷重がかかった状態(マンホール救助、リペリング、展張、斜降等)での使用に有効で、安定した活動が行えます。逆に、衝撃がかかるような使用状況には適していません。



以上3種類のロープを考察する上でもっとも重視すべき点は伸び率と耐磨耗性能です。伸び率はその大小が優劣を決めるということではなく、使用状況に適した伸び率のロープを選ぶ必要があるということです。

ロープを伸び率の観点から使用状況(登山と要救助者引上げ作業)の面から考察します。

登山は身体確保の支点をとりながらその上方向に移動することの繰り返しです。その際、落下の危険を伴います。同じ長さのロープに同じ質量の荷重がかかる場合でも、最初からぶら下った状態と、支点からロープの長さより上方から物体を落下させた場合ではロープにかかる力は当然違います。スタティックロープを使った場合、滑落時に、ロープが衝撃を吸収せず、衝撃が登山者にもろにかかり大変危険です。伸びの大きいロープ(3つ打ちロープ、ダイナミックロープ)を使った場合はその衝撃をロープがある程度吸収し、登山者へのかかる衝撃を小さくします。
ここで説明したように、落下衝撃のかかる危険が伴う登山では必ず伸び率が大きいロープを使わなければなりません。要救助者引上げ作業に伸びの大きいロープ(3つ打ちロープ、ダイナミックロープ)を使った場合、引き上げ中に要救助者が何かにひっかかってしまっても、ロープが伸びるためその手応えが救助者に伝わりにくく、そのままロープを引き続けると、その引っ掛かりが急に外れた時ロープが急激に縮み大変危険です。(急に引き上げられたはずみで岩壁に叩きつけられる等)

例に挙げた要救助者引上げ作業を始め、マンホール救助、リペリング、斜降、展張などの救助活動では、スタティックロープが適しています。これらは一般に衝撃を吸収することが必要とされる作業ではなく、ロープに初めから荷重がかかった状態で行う作業だからです。ロープ展張時もスタティックロープなら伸びが小さいので少し引っ張るだけで固く張ることができます。また、その他の例として隊員間のロープ信号に使用した場合を考えてみると、もし伸びが大きいロープ(3つ打ちロープ、ダイナミックロープ)を使用した場合、ロープが伸びてしまうため長くロープを引っ張らないと信号が伝わりづらくなります。
耐磨耗性能もロープを使用する上で重要な点の一つです。一般に消防活動用に製造されたスタティックロープのジャケットは密に編んであるため摩耗に強く、芯ロープをしっかり保護します。

ロープのメンテナンス

ロープ製造者の示す破断荷重は新品のロープのものです。
当然使用を重ねたロープは磨耗その他でその強度が落ちてきます。
ロープの使用履歴はしっかり記録し、それを念頭において使用する必要があります。
また、使用荷重を算出する安全率は、一般に破断荷重の1/8〜1/6、動荷重下では1/10〜1/8、衝撃がかかることが想定される場合には1/13くらいが目安とされています。これらの安全率は明確な定義がなされているわけではなく、あくまでロープを使用する人がその責任において判断するしかありません。新しいロープでも極度の激しい荷重をかけたものの寿命は残り少なくなります。逆に適正な使用条件でしっかりメンテナンスされたものは数年に渡り使用することができます。

最良の状態でロープを使用するために使用前、使用後のチェックをしてください。

ロープの端から端までを目視、触感等で異常がないか確認します。ロープには必要以上の荷重、衝撃をかけないように使用します。建物の角、岩等に擦れる場合はロープ保護具を使用し磨耗を防いでください。ロープにテンションがかかった状態で擦れると深刻なダメージを与えます。また、地面等に直接ロープを置くと、砂、塵等がロープに付着し、その寿命を縮めます。極力ロープバッグ等を使用しロープに異物の付着を防いでください。

ロープを踏みつけることは、その内部に砂等の異物の侵入を促進するので慎んでください。

定期的に中性洗剤を薄めた水で洗浄し、水でよくすすいだ後、ロープをひろげて風通しのいい場所で陰干してください。

ロープが以下の条件に当てはまる場合は
その使用を中止してください。
  • ジャケットに損傷があり芯ロープが見える場合
  • 酸や化学薬品に触れた場合
  • 極端にジャケットの編目がずれた場合
  • 大きな衝撃がかかった場合
  • エイト環等を使用して大きな荷重を受けた場合
  • グリス等の落ちない汚れがついた場合
  • 熱による溶解が起きた場合


トップへ
Copyright © 1996-2006, All right reserved. SAKURA Rubber Co., Ltd.
本サイトの著作権は、櫻護謨株式会社に帰属します。

Products name(s) found in this page and the pages linked from this page may be the Trade Name(s) and Registered Trade Name(s) of each manufacturers respectively.
本ページ、または本ページからリンクが張られているページ中の商品名には、各社の商標および登録商標が含まれていることがあります。